ドライエッチング中に側壁が曲がるのはなぜですか?

 

イオン衝撃の不均一性

ドライエッチング通常、物理的効果と化学的効果を組み合わせたプロセスであり、イオン衝撃は重要な物理的エッチング方法です。その間、エッチング工程、イオンの入射角やエネルギー分布が不均一になる場合があります。

 

側壁の異なる位置でイオンの入射角度が異なると、側壁上のイオンのエッチング効果も異なります。イオン入射角が大きい領域では、側壁に対するイオンのエッチング効果が強くなり、その領域の側壁がより多くエッチングされ、側壁が曲がってしまいます。また、イオンエネルギーの偏在によっても同様の効果が生じます。より高いエネルギーを持つイオンは材料をより効果的に除去できるため、結果的に不均一な結果が得られます。エッチング異なる位置でのサイドウォールの角度が異なると、サイドウォールが曲がります。

ドライエッチング時の曲がり(2)

 

フォトレジストの影響

フォトレジストはドライエッチングにおけるマスクの役割を果たし、エッチングする必要のない領域を保護します。ただし、フォトレジストはエッチングプロセス中のプラズマ衝撃や化学反応の影響も受け、その性能が変化する可能性があります。

 

フォトレジストの厚さが不均一であったり、エッチングプロセス中の消費速度が一定でなかったり、フォトレジストと基板間の接着力が場所によって異なったりすると、エッチングプロセス中の側壁の保護が不均一になる可能性があります。たとえば、フォトレジストが薄い領域や接着力が弱い領域では、下にある材料がエッチングされやすくなり、その場所で側壁が曲がる可能性があります。

ドライエッチング時の曲がり(1)

 

基板材質の違い

エッチングされた基板材料自体は、領域ごとに異なる結晶方位やドーピング濃度など、異なる特性を持つ可能性があります。これらの違いは、エッチング速度とエッチング選択性に影響を与えます。
例えば、結晶シリコンでは、結晶方位が異なるとシリコン原子の配列が異なり、エッチングガスとの反応性やエッチング速度も異なります。エッチングプロセス中に、材料特性の違いによって生じるエッチング速度の違いにより、異なる場所での側壁のエッチング深さが不均一になり、最終的に側壁の曲がりにつながります。

 

設備関連要因

エッチング装置の性能や状態もエッチング結果に大きく影響します。例えば、反応チャンバ内での不均一なプラズマ分布や不均一な電極の磨耗などの問題は、エッチング中のウェーハ表面上のイオン密度やエネルギーなどのパラメータの不均一な分布につながる可能性があります。

 

さらに、装置の不均一な温度制御やガス流のわずかな変動もエッチングの均一性に影響を与え、側壁の曲がりにつながる可能性があります。


投稿日時: 2024 年 12 月 3 日
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